ひとり一人が望む最期を迎えるための地域づくり

 2月25日、衆議院第一議員会館内で行われた「終末期における本人意思の尊重を考える議員連盟」シンポジウムで、須坂市健康福祉部の樽井寛美部長が講演されました。

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 「ひとり一人が望む最期を迎えるための地域づくり」という演題で、須高地域(須坂市、小布施町、高山村)で取り組んでいる「リビング・ウィル(生前の意思表明書)」と「看取りに関するパンフレット」についてお話しされました。

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 須坂市と小布施町、高山村は、共同で須高地域医療福祉推進協議会を設立し、「在宅で看取りができる須高地域」を目指して、在宅医療連携拠点事業に取り組んでいます。

 「リビング・ウィル」は「生前の意思表明書」と呼ばれ、自分がどんな最期を望むかを意思表示するためのものです。法的効力はありませんが、元気な時から終末期医療について考え、いざというときに本人の意思を尊重した選択を家族ができるように、家庭内で話し合うきっかけとして活用されています。

 「看取りに関するパンフレット」は、在宅での看取りのために、旅立ちに至るまでにみられる身体の変化、症状の変化について説明したものです。家族が在宅で看取りをする上での不安軽減や、それをサポートする医療や介護スタッフのみなさんが看取りに対する共通理解を深めるために利用されています。

 須坂市は保健補導員発祥の地です。戦後間もない頃から健康に関する学習と実践を重ね、家庭や地域へ広める活動を続けています。その結果、介護認定率・介護保険料が県内19市で最も低い市となりました。

 2013年、私が国会議員になって初めての質問に臨んだ厚生労働委員会では、この須坂市の保健補導員制度を取り上げました。

 人生の最期を、ひとり一人が望む形で迎えるための地域づくりに、須坂市は小布施町、高山村と協力しながら取り組んでいます。とりもなおさず、それは命や家族を大事にすることにもつながっていきます。

 私も医師出身の国会議員として、須高地域の「元気な時から人生の最期を考える文化」を共に育んでいけるよう、これからも命の大切さを真剣に考えながら、政治活動に取り組んでいきます。

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