「改正 研究開発力強化法」の解説本が出版されました

この度、私が法改正検討チームの一人として、また共著者の一人として小坂憲次先生や後藤茂之先生とともに発行に携わった「改正 研究開発力強化法」という本が出版されましたので、紹介します。

研究開発力強化法。なかなか聞き慣れない法律かもしれませんが、これは国による資源配分から研究成果の展開に至るまでの、研究開発システムの改革を行うことで、公的な研究機関や大学、民間企業も含めた日本全体の研究開発力を強化してイノベーションの創出を図り、日本の競争力強化を図ることを目的とした法律です。

私もかつて大学病院などで医学研究に携わり、大学での研究のあり方や体制など、いくつかの問題点も感じてきました。

この本では、研究開発力強化法改正検討チームのメンバーによる座談会が特集されています。日本のトップ研究者と科学技術政策に取り組む国会議員とが、現状の日本の研究体制やそれを支える仕組みについての問題意識から現状分析、そして将来展望について議論を展開しています。

私は「研究開発機関のあり方、国の役割、科学技術分野の人材育成」というテーマの下、ノーベル賞受賞者でもある野依良治・理化学研究所理事長をゲストに迎えた回で、自身の医学研究者としての経験を基にお話をさせていただきました。

国や地方自治体の関係者、大学・研究機関等でマネジメントを行う関係者、産学官連携や国家プロジェクトなどに取り組む企業の担当者をはじめ、科学技術政策に関心を持たれているみなさまに、日本の科学技術政策の理解の一助として、また政策の企画・立案・評価や研究開発現場で実際に改正法を適用するにあたっての指針として、本書をご活用いただければ幸いです。

『改正 研究開発力強化法』(科学新聞社)

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