「体操のNHK杯」、みんなオリンピックに出場させたかった!

5月4日、5日と第51回NHK杯が開催され、代々木体育館に行ってきました。

オリンピックに出場する選手を決める大会。

いつもの大会帯同と違って今回は観客席から観戦。

みんなよく知っている選手たちだから、みんなを応援しました。

でも、男女とも5人ずつを選ばなきゃあいけない厳しい世界。

そして誰が代表になってもおかしくない熾烈な争い。笑顔、そして悔し涙もありました。

残念ながらわずかの差で女子代表に届かなかった笹田夏実選手、お母さんは幻のモスクワオリンピック代表の加納弥生さん。

笹田選手とは2年前の夏シンガポールで行われた第1回のユースオリンピックで一緒でした。

たしかユースオリンピックでも、笹田選手はわずかの差で金メダルを逃してしまいました。

そして今回も、わずか0.4点差、悔しいだろうね、でも若いからもっともっと練習して、これからの女子体操を背負う選手になってほしい。

やっぱりわずかの差で代表になれなかった鉄棒のスペシャリスト、植松鉱治選手。

彼はちょうど1年前ひざの大けがで手術、焦る気持ちを抑えながら持ち前の明るさで前向きに黙々とリハビリして、何とかロンドンの選考会に間に合った。

そして、わずかの差、試合後の植松の涙を見てジーンときちゃった。

最後の床で痛恨の手をつくミスでオリンピックを逃した沖口誠選手。

今までにオリンピックや世界選手権の舞台をたくさん経験して百戦錬磨の沖口でも、やっぱり普段通りいかなくなっちゃうのが4年に一度の世界なのかなあ。

オールラウンダーとしてオリンピックを目指した大学1年の野々村笙吾選手。

昨年の東京での世界選手権で補欠としてみんなと一緒に行動して、先輩たちがとった団体の銀メダルを胸にかけてもらった姿を思いだしました。

きっと、「来年のオリンピックこそ自分が出場してメダルを!」と思っていただろうね。

昨年の世界体操のキャプテン、小林研也選手。今回もしっかり自分の体操をしてた。よくやったぞ。

やっぱり、残念ながら涙をのんだ連中のことばかり書いちゃった。

でも「誰が代表になってもおかしくない」ていうのは、それだけ体操ニッポンの層が厚いということ。

もちろんオリンピック代表に決まった10人のみんな、本当におめでとう。優勝した内村航平選手、田中理恵選手も本当におめでとう!

たくさんの人たちの思いも胸に、ロンドンではぜひ力いっぱい戦ってほしい。

そして、惜しくも代表になれなかったみんな、ロンドンまでに何があるかあわからないからね、これで気持ちを切らさずに、いつでも出られる準備をしていてほしい。

選手たち、そしてスタッフのみんな、本当にお疲れさまでした。

僕も、団体金メダルの目標に向けて、全力でサポートします。