プロ野球、日本ハムの稲葉篤紀選手が4月28日に通算2000本安打を達成しました。
本当にすごい記録だと思う。
たくさんの野球選手を見てきたけれど、才能があって期待されても、プロで活躍できる選手はごくわずかです。
そんな中、大きなケガなく、長く活躍できなければ達成できない偉業、本当に素晴らしいと思います。
稲葉選手とは2007年台湾で行われた北京オリンピックアジア予選、2008年の北京オリンピック、そして2009年の第2回のワールドベースボールクラッシックと一緒でした。
派手ではないけれど、まじめで一生懸命で、本当に「いい人」、みんなが感じる稲葉篤紀そのものです。
北京オリンピックで思うような戦いができず、日本への帰路につく途中、北京の空港内のシャトルバスで隣に立っていた稲葉選手が私に言った言葉を思い出しました。
「本当に疲れました。でも、こんな厳しい戦いをアマチュアの選手たちは毎日しているんですよね」
北京オリンピック、みんな必死に頑張っていました。
毎日試合をしているプロの選手たちも、「本当に疲れる」くらい必死に戦っていました。
稲葉選手のこの言葉を聞いたとき、「やっぱり彼はオリンピックに出場する意義を考えて、ほかのオリンピック選手やアマチュア野球の選手たちの思いも胸に戦っていたんだなあ」と感じたのです。
ちょっとうれしくなった瞬間でした。
勝つことが大変なことも、努力をしなければいけないことも、結果を求められることも、それはアマもプロない、同じだと思います。
そんな世界で長く続けられたものだけが達成できる偉業2000本安打、本当におめでとう!
いつの日か野球がオリンピックに復活したら、選手として、いや監督かな、日の丸を背負ってまた一緒に戦いたいなあ、と感じたのでした。