日別アーカイブ: 2015年10月2日

スポーツ庁が発足しました

10月1日、スポーツ庁が発足しました。初代長官には、1988年のソウルオリンピックの金メダリストでもある鈴木大地さんが就任しました。初当選以来、私も議連PTの幹事としてスポーツ庁設立を後押ししてきました。また以前から親交のある鈴木大地さんが長官に就任されたこともあり、身の引き締まる思いです。

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         ▲鈴木大地さんと 2012年のロンドンオリンピックにて

5年後に開催される2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツ庁ではムーブメントの推進や、スポーツ団体等との調整を行うことになります。でも、スポーツ庁は「オリンピック選手だけのもの」ではありません。子供からお年寄りまでスポーツの力で元気になる、その仕組みを創ること。またパラリンピックもしっかりサポートして、障がい者スポーツへの支援を通じて障がい者の方に優しい社会を創ることも、スポーツ庁の大事な役割です。ちなみに、スポーツ庁には「健康スポーツ課」も新設されます。

「オリンピックに向けた強化」というと、「お金をどれだけかけるか」という議論になりがちです。しかし、単に予算をつけるだけでは十分ではありません。人材の発掘、選手を支える仕組み、環境や施設の整備、選手や競技をサポートする人たちの教育や養成、さらに学校教育や社会の仕組みも大切です。

しかし何より重要なことは、スポーツを支えることが社会にとって大事なことだと、多くの方に分かってもらえる努力を続けることだと思います。それがなければ「なぜスポーツなんかにお金を使うのか」といった話に必ずなってしまうからです。

スポーツの価値はさまざまです。「夢と感動を与える」という単純なものだけではありません。健康長寿社会の形成をはじめ、社会保障への意義など、スポーツの多様な価値を認識し、スポーツの社会的な位置付けをしっかり議論していかなければなりません。行政や法的なバックアップももちろん大切です。しかしそれ以上に、それを支える国民のみなさんに、スポーツに対する理解を深めてもらうことが重要だと思います。

スポーツには社会を変える力があります。私はスポーツドクターとしてオリンピックや野球のWBCをはじめ数多くの国際大会に関わり、それを実感してきました。その経験を活かし、みんなが健康で生き生きと暮らすことのできる社会の実現を目指して、これからも誠実に取り組んでいこうと思います。