昨日は東京マラソン、藤原新選手が素晴らしい結果を残しました。
今回私は現場ではなく、のんびりとテレビ観戦でしたが、あのしぐさ、あの表情、あの走り、ほんとにかっこよかった。
藤原選手は現在私が勤務する国立スポーツ科学センター(JISS)を拠点にトレーニングをしています。
会社を辞め、スポンサーもいない中、大きな目標に向けてひたすらがんばっていた姿をよく知っています。
昨年の2月に書いたブログ「トレッドミルで時速20キロ?」に登場するマラソン選手というのも実は藤原新選手。
そんな姿をみながら、ひとりでがんばっている藤原選手のことを応援する気持ちで23日にはツイッターにも書きました。
「先日の読売新聞で東京マラソンに出場する藤原新選手の紹介、北京は補欠、所属していた実業団をやめて貯金を切り崩しながら競技を続けている。「東京マラソンは自分の値段が決まる一戦」と。よく話しするけれど、まじめで一生懸命な男。がんばれよ!」
彼と接していて本当に感心するのは私にはとてもまねできない「自己管理能力」です。
自分の体のことを本当によくわかっていて、それを常に医学的・科学的に客観的に評価している。
定期的な血液検査も、すべて自分で検査項目まで考えて、私は言われたとおりに検査指示を出すだけ。
でも「あまり数字だけに惑わされちゃダメだよ、自分の感覚も大事だよ」という私のアドバイスもきちんと理解している。
レース前の「体の状態を、データとしてきちんと記録しておきたいんです」という彼の言葉を聞きながら、余裕や自信を感じていました。
「きっとやってくれるだろうな」と思っていました。
4年に一度のオリンピックやその選考レースに万全なコンディションで臨むのはとても大変なこと、カラダもココロも最高な状態でいるための「自己管理能力」が必要です。
それができた選手がトップアスリートということなのだろうと思います。
ひと晩あけた今日も話をしました。
大レース直後とは思えないいつも通りの笑顔。いつも通りの藤原選手でした。
これからは、注目もされて、期待もされて、騒がれることもあるのだろうけれど、周りに惑わされず、今まで通りにやればきっと大丈夫。
みんなで応援するからね。